レディースサンダルの完全ガイド：選び方＆トレンドまとめ
暖かい季節や地域では定番の存在であるサンダルは、まさに欠かせないスタイルアイテム。古代エジプトにまでさかのぼる長い歴史の中で、時代とともに進化しながらも、その履き心地の良さや使いやすさ、バリエーションの豊富さから、今なお多くの人に愛されています。 このガイドでは、さまざまなシーンに合わせたサンダルのスタイリング方法をご紹介します。また、自分の足にぴったり合うサンダルの選び方や、お手入れのコツについても詳しく解説します。
サンダルとは？
フラットでもヒールでも、サンダルは足の甲が部分的に見えるデザインの靴です。一般的にはつま先が開いていて、ソールが1本以上のストラップで足に固定されているのが特徴です。
サンダルは足元が露出するデザインのため、春や夏によく履かれ、通気性が良く涼しく快適に過ごせるのが魅力です。熱帯地域や暖かい気候の場所では、年間を通して活躍する定番シューズとして、多くの人に愛用されています。
サンダルには、スポーツサンダル、トングサンダル、グラディエーターサンダル、T字ストラップサンダルなど、さまざまな種類があります。デザインのバリエーションが豊富なので、スタイルや気分、シーンにぴったり合う一足がきっと見つかります。
サンダルの歴史
何千年もの歴史を持つサンダルは、最も古い履物のひとつとされています。最も初期のサンダルは古代エジプトなどの文明にまで遡り 、当時は植物繊維やパピルス、革などを用いて作られていました。これらのデザインは、熱い砂や荒れた地形から足の裏を守るために考えられました。
サンダルは時代とともに進化を続け、古代ギリシャでは社会的な地位を示すアイテムとされ、ローマ帝国ではさらに洗練されたデザインへと発展していきました。
20世紀初頭、サンダルは再び注目を集めました。ちょうどその頃、聖書を題材にした映画が人気を博し、スクリーン用に作られた衣装サンダルがファッショントレンドとして広まりました。特に、主演女優たちが撮影の中でも日常でも履いていたことで人気が加速しました。また、この時期はカラフルなネイルポリッシュが登場したこともあり、つま先の“チラ見せ”が魅力の「ピーカブー」スタイルが大流行しました。
第二次世界大戦後、大量生産のブームとともに、サンダルは再び脚光を浴びました。服装のルールが徐々にゆるやかになったことに加え、新たに発展したプラスチック産業によって、サンダルは手頃な価格で作れるようになりました。それ以来、サンダルは世界中のワードローブに欠かせない定番アイテムとして定着しました。現代では技術の進化により、さまざまなデザインが簡単かつコストを抑えて作れるようになり、今なおファッションシーンで存在感を放ち続けています。
サンダルのスタイリング方法は？
普段使い / カジュアル
通気性のあるデザインで、サンダルはまさに気負わずおしゃれを楽しみたい日にもぴったりの一足。フラットサンダルはつま先が開いていて、ヒールがほとんどないため、気軽に履けて日常使いにぴったりです。タンクトップとデニムのシンプルなコーディネートも、サンダルを合わせるだけでさりげなく格上げでき、一日中快適に過ごせるのもうれしいポイント。
リラックスしたい日には、Y字ストラップのトングサンダルがおすすめ。さらに、コーディネートに個性を加えたいときは、スリングバックストラップや目を引くバックルなど、ちょっとしたディテールにこだわってみるのも◎。
オフィス/フォーマル
オフィスでのサンダル着用は、ふさわしくない場合もありますが、スマートカジュアルが許されている職場なら、上品なデザインのサンダルを選べば安心です。ヒール付きのサンダルは、ストラップが細く、装飾やバックルが控えめなデザインであれば、より洗練された印象に。パンツにもスカートにも合わせやすく、スタイルアップ効果も期待できます。
歩きやすさを重視するなら、かかとが開いたスライドサンダルもおすすめ。さっと履ける手軽さがありながら、メタリックなアクセントや上質なニュアンスカラーのものを選べば、きれいめな場にも対応できます。
デートに
"初デートにぴったりなコーディネートは、フェミニンなドレスにストラップサンダルを合わせるのが〇。オープントゥデザインはセクシーでシックな印象を与え、ストラップが足元を引き立てて、エレガントなシルエットを作り出します。ヒール付きのものは、身長を高く見せ、脚を長く見せてくれるので、フワっとしたドレスやスカートとの相性も抜群です。 シンプルで控えめな印象を与えたいなら基本に戻りましょう。シンプルなバックル付きストラップとスティレットヒールのクラシックなミニマルデザインを選び、カラーはブラックを選べば、コーディネートも簡単です。これらの万能なサンダルを、リトルブラックドレスと洗練されたバッグに合わせれば、時代を超えたデートナイトスタイルが完成します。
ビーチ / リゾート
暖かい天気やビーチバケーションには、エスパドリーユウェッジほどピッタリなものはありません。素朴な編み込みソールはリラックスしたシックな魅力を放ち、リネン素材やフワっとした生地にテクスチャー感を加えます。太めのウェッジヒールは夕方の散歩にも安定感があります。プールサイドでさっと履いたり脱いだりできる一方で、ディナーにもぴったりなスタイリッシュさを持つ、夏の定番アイテムです。コーディネートに鮮やかなカラーを加えたいなら、ライムグリーンやバブルガムピンクなどの明るい色を選んで、華やかさをプラスしてみて。
快適さを最優先したいなら、スポーツサンダルがベストな選択かもしれません。丈夫なゴムソールが足をしっかりサポートし、歩きやすさを最大限に高めてくれます。さらに、ベルクロストラップのおかげで、履いたり脱いだりが簡単です。ミニマルなシルエットは非常に万能で、ジーンズにもマキシドレスにも、どちらにもクールでシックに決まります。水辺でのアクティビティに備えるなら、軽量なナイロン素材を選ぶと良いでしょう。
パーティー/夜のお出かけ
夜のお出かけには、いつも以上にキレイ目なスタイルが求められますので、主張のあるフットウェアが欠かせません。そこで活躍するのがプラットフォームサンダルです。大きなソールは靴に彫刻のような印象を与え、どんな人混みの中でも目を引きます。スタイルアップ効果もあり、しっかりとしたソールが歩きやすさを実現してくれます。ダンスフロアに立つなら、光沢のある虹色の仕上げや、少し太めのヒールで見た目のインパクトを与えましょう。
グラディエーターサンダルは、エッジの効いたシルエットが特徴で、複数のストラップデザインがしっかりフィット感を提供します。控えめな印象を目指すなら、細めのヒールと華奢なストラップのスタイルを選んで。
結婚式
結婚式のドレスコードは難しいこともありますが、そんな時に頼りになるのが、どんな場面でも活躍するサンダルです。格式高い結婚式のドレスコードは、上品なドレスやパンツスタイルが求められ、シンプルなデザインのヒール付きサンダルがぴったりです。二次会や立食パーティーのドレスコードでは、リラックスしたエレガンスさが求められ、ストラップ付きヒールサンダルが最適です。屋外のガーデンウェディングでは、ドレスコードがさらに緩やかになり、ウェッジサンダルや風通しの良いオープントゥデザインがいいでしょう。ボヘミアン風のスタイルを楽しむなら、流れるようなドレスに、タイラップストラップや編み込みソールなどの魅力的なディテールがあるサンダルを合わせると、素敵なアクセントになります。
サンダルのフィット感はどうあるべきでしょうか?
適切なものを見つける
快適なサンダルを見つける際に最も重要なのは、フィット感です。まず、サンダルの長さや幅が自分の足にぴったり合っていることが大切です。サンダルは、足の最も広い部分（幅）や最も長い部分（長さ）にしっかりフィットする必要があります。もし、足の指がサイドからはみ出したり、ソールを越えて伸びてしまっている場合、そのサンダルはあなたの足には狭すぎるということです。
反対に、歩いているときに足がサンダルの中で滑る場合、サンダルが緩すぎるということです。いずれにしても、サンダルがきつすぎたり緩すぎたりすると、不快感を引き起こし、さらには水ぶくれや肌の炎症を引き起こす原因になります。
ちょっとしたコツとして、足は一日を通してむくみやすくなるので、より正確で快適なフィット感を得るためには、夕方に靴を試着するのが良いでしょう。これにより、1日を通して快適に履ける靴を見つけることができます。また、サイズを大きくするか小さくするかを判断するのにも役立ちます。サンダルのサイドやバックに、指1本分以上の隙間があるのはNGです。
サンダルのフィット感を良くする方法
より良いフィット感を得るために、足の前部にクッションをいれるのもいいでしょう。これにより、クッション性があるだけでなく、歩いている間に足が滑るのを防止できます。また、サンダルにバックストラップが付いている場合は、ヒールグリッパーを使用することで、足からサンダルが滑り落ちるのを防ぎます。
肝心なのは、スタイルのために快適さを犠牲にしてはいけません。気に入ったからといって、サイズが合わないサンダルを選ばないようにしましょう。合わないサンダルは、せっかく買ったのにまったく履かなくなってしまうかもしれません。
サンダルのお手入れポイント
インソールの掃除
フットベッドをキレイにするには、コットンに消毒用アルコールを染み込ませて、汚れや油分を拭き取ります。頑固な汚れには、重曹、水、そして食器用洗剤を少し混ぜたものを使い、古い歯ブラシでフットベッドをこするといいでしょう。泡立てた後、湿らせた布で拭き取ってください。数週間に一度これを繰り返すことで、シューズの匂いを新鮮に保てます。また、洗う間にフットベッドに少量のベビーパウダーや重曹を振りかけておくと、湿気や臭いを吸着してくれます。
革のクリーニング
革はデリケートな素材なので、取り扱いには注意が必要です。柔らかい布を少量の水で湿らせ、サドルソープやレザークリーナーを使って泡立てます。水は少量だけ使用し、レザー部分が乾燥しないようにしましょう。均等に円を描くような動きと優しい力を使って、汚れを落とします。その後、レザーコンディショナーを使って仕上げにポリッシュをかけることで、サンダルにツヤを与えることができます。
合成皮革のクリーニング
基本的なルールとして、軽く湿らせた布を使い、薄めた中性洗剤で掃除をし、余分な水分はマイクロファイバーの布で拭き取ります。その後、再び履く前に十分に乾かす時間を確保してください。定期的なメンテナンスを行うことで、サンダルが長持ちします。
スエードのクリーニング
性質上、ほとんどの場合、毛付きブラシで簡単に汚れを落とせます。より効果的に落とすには、スエード専用のブラシを購入するのがいいでしょう。このブラシはスエードの繊維に合わせて特別な毛先が設計されています。頑固な汚れはスエード用の消しゴムで取り除き、油汚れは軽くコーンスターチを振りかけることで対処できます。クリーニング後、スエードを保護するために、スエード保護スプレーを軽く吹きかけて、汚れや水害を防ぐことができます。
今ではサンダルの種類が豊富で、サンダルが一足も入っていないシューズコレクションを見つけるのは難しいくらいです。毎日履けるフラットサンダルから、華やかなイベントにぴったりなプラットフォームサンダルまで、サンダルはどんな場面にも合わせやすいのが特徴です。つまり、ほぼすべてのシーンで活躍できるということ。ぜひ、このガイドを参考にして、自分にぴったりなサンダルを見つけてください。
